ライター斎藤博之の仕事

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斎藤博之は、祭りや民俗芸能・食文化・温泉文化・地域の社会史・地域づくりについて執筆しています。
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恐山はなぜ霊場なのか(1)
恐山の夏の大祭は、毎年7月20〜24日に行なわれている。
恐山菩提寺は、今年の大祭にあわせ、1年間かけて恐山の紹介ビデオを撮影・編集した。斎藤博之は、このビデオの構成・台本を担当した。ビデオは、恐山の境内にある宿坊のロビーで、上映されている。
『恐山はなぜ霊場なのか』は、「毎日新聞」青森県版に連載している「斎藤博之の発見あおもり」で執筆したものを加筆・訂正したものである。
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| 斎藤 博之 | [祭りと芸能]恐山 | 13:41 | trackbacks(0) | comments(0) |
恐山はなぜ霊場なのか(2)
恐山は、これまで、イタコの口寄せと結びついたイメージで語られることが多かった。しかし、恐山につねにイタコがいるわけでもなく、イタコもまた恐山だけが「商売」の場所ではない。恐山には、一般的に流布されているイメージとは別の、多様な要素がある。このシリーズでは、恐山という場の多様な信仰から、恐山はなぜ霊場なのかを考える。
あまり知られていないことだが、近世、恐山は北前船の商人や船頭たちから信仰を集めていた。境内の参道に並ぶ石灯籠は、松前や越前・堺などの湊の商人たちが寄進したものである。今回は、恐山と北前船についてみていくことにしよう。
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| 斎藤 博之 | [祭りと芸能]恐山 | 16:04 | trackbacks(0) | comments(0) |
恐山はなぜ霊場なのか(3)
 北前船の商人たちの信仰を集めていた恐山。その開基は、伝説では円仁となっている。ここでは、その真偽は問わない。円仁開基という伝承は、この霊場が天台修験(台密)と深くかかわっていたことを示している。
 ところが、現在の恐山菩提寺は、曹洞宗に属している。さらに、地蔵堂の本尊の裏には、木喰の僧・円空が彫った観音像をはじめ、数々の古仏が。ここでは、恐山に層をなしているさまざまな仏教の信仰を、振りかえってみる。
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| 斎藤 博之 | [祭りと芸能]恐山 | 15:26 | trackbacks(0) | comments(0) |
恐山はなぜ霊場なのか(4)
 天台修験が開き、北前船で信仰圏を広めた、恐山。柳田國男が「民俗学の祖(おや)」と呼んだ江戸時代の旅人・菅江真澄も、二百年前、この地を訪れている。
 菅江真澄の時代、恐山は「山の湯」と呼ばれていた。恐山は、湯治場でもあった。湯治客は、地元の村々ばかりではなく、諸国から集まっていた。ひとびとは湯に浸かって躰を休め、地獄を巡って心を癒した。この時代の湯治には、さまざまな要素が含まれていた。
 ここでは、下北半島にいた数年のあいだに何度も恐山を訪れている菅江真澄の日記を紐解き、二百年前の恐山の様子をうかがうことにしよう。
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| 斎藤 博之 | [祭りと芸能]恐山 | 15:54 | trackbacks(0) | comments(0) |
恐山はなぜ霊場なのか(5)
 恐山「夏の大祭」は、菅江真澄が訪れた二百年前も、すでに行なわれていた。旧暦6月23日の「地蔵会」(じぞうえ)である。地蔵会には大勢の地元の人々が泊りがけで集まった。死者の霊を慰めるためである。
 「人は死ねば、お山(恐山)に帰る」という信仰は、二百年前も今日も変わるところがない。四十九日を過ぎると遺骨を恐山の境内に埋める風習は、つい最近まであった。
 死者を供養する民俗行事と仏教とが、この恐山で混沌と溶け合っている。
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| 斎藤 博之 | [祭りと芸能]恐山 | 16:20 | trackbacks(0) | comments(0) |
恐山はなぜ霊場なのか(6)
 恐山の「夏の大祭」(地蔵会)は、死者を供養する行事である。その背景には、「人は死ねば、お山へ帰る」という信仰があった。
 地元の村々では、夏の大祭のほか、春と秋に恐山へお参りする。これを「春参り」「秋参り」と呼ぶ。春秋のお参りは、各集落の「ババ講」の行事だ。春は豊作や大漁を祈り、秋は稔りや漁を感謝する。恐山へのお参りは、おばあさんたちの楽しみでもあった。
 恐山は、死者を供養する山であるとともに、豊作や大漁を約束する神でもあった
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| 斎藤 博之 | [祭りと芸能]恐山 | 16:48 | trackbacks(0) | comments(0) |
恐山はなぜ霊場なのか(7)
恐山の大祭にイタコが集まるようになったのは、そんなに旧いことではない。江戸時代の紀行家・菅江真澄の文章にも、イタコは登場しない。大祭でのイタコの口寄せが盛んになったのは、戦後のことである。
 大勢のイタコが集まって小屋掛けし、口寄せの客を待つことを、「イタコマチ」と言う。イタコの市という意味である。ところが、イタコにとって本来の「商売」は、イタコマチではない。イタコは、霞場の村々を廻って祈祷するのが仕事である。
 恐山に常日ごろイタコがいるわけではない。イタコマチは、イタコを必要とする村社会が力を失ったことから、生まれたのだった。
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| 斎藤 博之 | [祭りと芸能]恐山 | 17:17 | trackbacks(0) | comments(0) |
恐山はなぜ霊場なのか(8)
 これまで、恐山にはさまざまな信仰が層をなしていることを、見てきた。北前船の信仰を集め、修験の修行の場であり、湯治場であり、死者の供養や、豊作の神として、地元に信仰の対象にもなっていた。戦後には、イタコマチが開かれ、口寄せが行われるようにもなった。
 ここを訪れる人びとの思いは、さまざまである。そのどれをも深く包み込んで受け入れているのが、恐山ともいえる。
 ここでは、恐山菩提寺が属する曹洞宗が、恐山に集まる人びとの思いを、どのように受け止めているのかを、見ておくことにしよう。
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| 斎藤 博之 | [祭りと芸能]恐山 | 17:38 | trackbacks(0) | comments(0) |
恐山はなぜ霊場なのか(あとがき)
 恐山と言えば口寄せするイタコのイメージを思い浮かべて、「怖い」場所だと思い込む向きが、一般にはあるらしい。多くの人が死者と向き合いに来る場所だからといって、しかし、恐山は決して怖くて恐ろしい場所ではない。
 人にとって、恐山とは懐かしい場所、自分の心のなかにある懐かしさと向き合うことの出来る場所なのだった。
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| 斎藤 博之 | [祭りと芸能]恐山 | 12:44 | trackbacks(1) | comments(1) |
恐山信仰とイタコについてのQ&A
恐山やイタコについて、さまざまな問い合わせが来ます。基本的な知識がないために混乱した質問も多く、毎回同じことを答えるのもたいへんなので、よくある質問と答えをまとめてみました。
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| 斎藤 博之 | [祭りと芸能]恐山 | 05:58 | trackbacks(0) | comments(15) |


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