ライター斎藤博之の仕事

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青森県の円空仏(4の3)松前街道〜平舘福昌寺

福昌寺の円空仏(観音菩薩坐像)

平舘福昌寺の円空仏

 外ヶ浜伝いの街道を、さらに北へ。平舘の集落の旧街道は、ところどころに昔ながらのたたずまいの家々を遺す。ひときわ大きな黒松があるので、目をやれば、この奥に神社と寺があった。

平舘神社

 白い明神鳥居のこの社は、平舘神社と言う。もともと、円空仏は平舘神社にあったらしい。明治以前は神仏混淆だったから、ここに仏像があっても可笑しくはない。

福昌寺

 社の隣に結ばれた庵が、福昌寺だ。神社よりも新しく、浄土宗の修行僧の庵だった。この寺に円空仏が遷って来たのは、明治の廃仏棄釈と関係あるかもしれない。
 この円空仏の背面に何か書かれた痕跡がある。手垢にまみれて黒光りする箇所があり、広く地元の人びとに親しまれてきたことがわかる。
円空仏の拝観には事前申し込みが必要
(浄土宗浪打山福昌寺 0174-25-2346)

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 平舘の街道沿いには、昔をしのばせる風景が、ところどころに遺っている。

●野田玉川の松

野田玉川の松

●才の神の松

才の神の松

●松前街道並木道
 平舘台場跡付近には、およそ1キロにわたって黒松並木が続いている。弘前領主の4代津軽信政が植樹させたものだと伝えられている。松前街道の松並木が、ここにもっともよく当時の面影を残してる。

松前街道の松並木

●平舘台場跡
 19世紀になると、津軽海峡に異国の船が姿を見せるようになった。嘉永元(1848)年、江戸幕府は弘前藩に命じて、この平舘に西洋式の砲台を築かせた。嘉永5年3月6日(1852年4月24日)、幕末の志士・吉田松陰(1830〜59)もこの台場を訪れている。松陰は、ここから松並木の街道を平舘の湊まで歩き、漁師の船に乗せてもらって、青森の湊に入る。

平舘台場跡

 この台場のある岬から先、街道は少しずつ西へ向きを変えていく。青森から見たとき、津軽半島の舳先に見えるのは、この場所にある灯台だ。この津軽半島の平舘と、下北半島の脇野沢九艘泊のあいだの海峡を、平舘海峡と呼ぶ。秋、この海峡に鰯が入ってくるので、その両岸で焼き干し作りが盛んだ。
 この先の袰月や大泊の風光明媚な磯では、かつての街道は海縁を通っていた。景色を見下ろす現在の道は、近代になって造られたものだ。岩と岩を飛びぬけ、あるいは岩の中をくぐり、満ち潮や高波になれば道はなくなる、街道の難所だった。今別を過ぎれば、ふたたび街道は北へ向きを変える。間もなく三厩の湊が街道の終点だ。ここに次の円空仏がある。


| 斎藤 博之 | [地域の社会史]円空 | 11:45 | trackbacks(0) | comments(2) |
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comments
円空仏像って、どれも優しい顔をしてますネ。
人柄かな〜?
| 満作 | 2011/10/12 7:44 PM |
人柄でしょう。(笑)
| 斎藤 博之 | 2011/10/13 3:51 PM |










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